ゴードンメソッドとは、「感情の対立」を起こさず問題を解決しようとするコミュニケーション手法だ。 なんで「感情の対立」に軸を置いているかと言うと、「感情の対立」が起きると、お互い反発しあって相手の欲求を受け止められなくなるからだ。 ゴードンメソッドは3つの柱からできている。
- 聞く技術
- 話す技術
- 対立を解く技術
の3つだ。
その中身を見てみると「話す」というよりも、どちらかというと「聞く」という方がメインの技術だと思う。最初に自分の欲求を率直に伝える技術の「Iメッセージ」を使ったとしても、相手が反論してきたら「受動的な聞き方」で黙って聞いたり、相槌を打ったりして、話をうながし、「能動的な聞き方」で相手の気持ちを理解し受け止める。
その上で再度自分の欲求を相手に伝えて分かってもらう。「あなたの気持ちを受け止めたから、私の気持ちもわかってほしい」と言う風に。
人は自分の話を「聞いてもらいたい」ものだし、「理解してもらいたい」ものだ。 相手にまったくストレスを与えず、むしろ相手の受け止めてもらいたい感情を受け止めてあげると、相手側としてもこちらの欲求を満たしてあげようかと言う気持ちになる。 その結果、コミュニケーションが円滑に行われるようになって物事の解決もサクサク行く。
思うんだけど世の中、論理の正しさを主眼に置きすぎててコミュニケーションが非効率的になっていると感じる場面が多いと思う。 左派対右派にしても、原発肯定派対、原発撤廃派にしても、話の根本は感情的な問題だと思うのだ。
「私の主張をわかってくれない!」とか、「こんなに不安なのになんで?」みたいなところ。 男は女を感情的で信じられないとか、わからないとか言うけれどもそれも間違っている。
男は社会的に論理を求められるから、感情を論理で固める力を持っているだけ。男だろうが女だろうが話をするというのは「私の感情をわかって!」から出発している。
それを理解しないから、権力や論理の暴力で支配するようなコミュニケーションがいまだにのさばっている。
そろそろゴードンメソッドのような手法を取り入れ、相手の感情を理解することからコミュニケーションを始めてはどうだろうか?